「知ること」「学ぶこと」そして、“自分でつくる”という選択
—— 40代・50代からの、感性を育てる時間へ
気づけば私たち、
いろんなことが「わかるようになってきたなぁ」と思う年代に入ってきました。
仕事、家族、人との関わり…
たくさん学んできて、いろんな経験も積んできて。
それなりに、自信もついてきた。
でも、ふとしたときに感じるんです。
「私、本当に“体験”してるかな?」
「それを、自分の言葉で語れてるかな?」って。
誰かの学びや経験を読んで「わかった気」になることって、あります。
でも、やっぱり——
自分の心が動いた瞬間って、ちゃんと体で覚えてる。
そして、それを自分の言葉で話せたときに初めて、“自分の知恵”になるんだなって思うのです。
*
先日、ある大会に出てみました。
ふだんの私だったら、ちょっと尻込みしちゃうような場。
でも、出てみたら…
悔しかったり、
嬉しかったり、
どこか疎外感を感じたり、
そして、人の優しさに泣きそうになったり。
いろんな感情が、どーっと押し寄せてきて。
ひとつひとつをじっくり味わってみたら、
「ああ、これが“今の私”なんだなぁ」って、
不思議と腑に落ちたんです。
こんなふうに心が動く瞬間って、
特別な場だけじゃなくて、
じつは日常にもたくさんある。
たとえば——
道端の花に目がとまったとき。
友達のちょっとしたひと言に、
胸があったかくなったとき。
その「感じる力」に気づくことで、
毎日が少しずつやわらかく、
穏やかになっていく気がします。
*
その第一歩目は、
本当にちいさなことかもしれません。
たとえば——呼吸。
「ねえ、いまちゃんと息してる?」
って、自分にそっと問いかけてみる。
忙しい毎日のなかで、呼吸を感じるだけでも、
ちょっとだけ、自分を取り戻せる気がします。
キャリアも、人生経験もたくさん積んできた今だからこそ、もう一度、自分の“感覚”に立ち返ってみる。
それって、これからの人生をもっと豊かにしてくれる、大切な時間かもしれません。
*
今朝、お顔にパックをのせるとき、
ふと手に力が入ってないことに気づきました。
シワがねじれないように、そっと、やさしく。
自分をいたわる手の感覚。
こんな風に、ひとつひとつの動作を
丁寧に紡ぐことで、
心の中に、ふわっとやわらかな風が流れる。
そんな毎日を、
これからも過ごしていけたらいいなと思っています。